農のオーベルジュ 白金の森

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「持続可能な農業を実現したい」。 バナナの温泉熱栽培で、明るい未来を創造。

白金の森には、松岡会長が丹精込めてお世話をしているバナナ園があります。バナナに向けられた眼差しは、我が子を見る親のよう。バナナとの付き合いも、もう20年ほどになると言います。

会長の想いを、フリーライター・今村視点でお伝えするシリーズ6回目の今回は、会長の人生に欠かせないバナナのお話をうかがいました。

 

国産バナナに出会った感動をお客様に伝えたい。そこから始まったバナナとの暮らし

国産バナナの見学に鹿児島を訪れたのが20年ほど前。当時、日本でバナナが育つことはもちろん、バナナがどうやって育ち、実るのかすら、あまり知られていない時代だったと言います。

「だからこそ、熊本でバナナが育つ様子が見られたらいいなと思ったんです」。

早速、コッコファーム敷地内でのバナナ栽培をスタート。ハウスを作り、苗を植え、試行錯誤をしながらのバナナ栽培。見事に実っても、完熟バナナを発送すると、お客様の手元に届く頃には、食べごろをすぎたタイミングだったりと苦戦したようです。

「オーナー制度もやってみましたが、とにかく売上とランニングコストのバランスが悪いのがネックでした」。
 
現在の白金の森内に移築したのは、約6年前のこと。大きな課題だった、ランニングコストを抑えるために「温泉熱」を利用することにしたのです。

「森には温泉がありますし、この熱を利用することにしたんです。イニシャルコストはかかりますが、その後のランニングコストは格段に下がり、まさに時代に合った栽培方法です」。バナナが好む12℃を保つため、パイプで温泉を引き込み、送風機を使い温風をハウス内に送ります。バナナは適温で心地よく育ち、その実は甘く、リピーターも多いということ。温泉熱でポカポカと育ったバナナは、名付けるなら「温泉バナナ」でしょうか。収穫後は、「黄金の湯」のロビーで販売されていることもあるそうです。

「宿としても、バナナ園は一つの名物となり、お客様に喜んでいただいています」。
大きな葉をつけ、30キロ以上の実をつけるバナナは圧巻! バナナは多年草ということなので、正確には樹と思っていたものは茎ということ。実際に目にして、その違いを実感してください。

バナナ栽培についてはコチラをご覧ください。
https://www.shirokane-mori.jp/shirokane/farm.php
 

日々、向き合ううちに感じるバナナの気持ち。そこに見る、農業の明るい未来

バナナの栽培は20年以上経った今も、学ぶことが多いという会長。

「夏は成長が早いから実が小さく、冬はゆっくり育つから実が大きいんですよ。株分けもどれでも大丈夫というわけでもないし…。それに、人間と同じで、話しかけると応えてくれるような気がするんです。これは、ニワトリの時も同じ。何より嬉しいのが、お客様に喜んでいただけているということ。バナナ園を訪れるみなさんの目が輝いているんです。いくつになっても、この姿には感動しますよね。私自身も、このバナナ園の管理を担当することが生きがいにもなっています」。
 
さらに、「無農薬栽培や温泉を利用した栽培など、さまざまなことにチャレンジしてきましたが、完成形がないのが農業。これからも進化させたい」と、露地栽培の実験中という会長。この他にも、さまざまな実験を重ねているそうです。

その中でも大きいのが、この温泉熱を活用した栽培方法の普及です。これからの未来を明るくする可能性がこの栽培方法にあると感じているのです。

化石燃料を自国で賄えない日本を襲う燃料費の高騰は、これからの時代、ますます農家を直撃。さらに、温暖化問題などの環境保全も大きな課題です。低炭素化社会を実現し、農業を持続させるために、この「温泉熱」が大いに活躍すると考えているのです。

「この白金温泉は、地下1000メートル、源泉温度50℃の源泉100%の温泉です。これをハウスに引き込み活用することが、温泉地に隣接する農地で出来れば、必要最低限の燃料で良くなり、コストが下がるだけでなく、環境にも優しい。温泉と農業がタッグを組むことが出来ないかと考えているんです。そのための実験を白金の森でやっているんですよ。興味のある方は、ぜひ連絡して欲しいですね」

「自国にない化石燃料を用いての農業には、いずれ限界が来ます。これからの課題は、資源を生かすこと。これが大切です」と最後に熱く語ってくれました。
 
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